月「なんだって!? 沙都子が…!?」
レナ「うん…叔父さんが帰ってきて……。」
月「くそ! なんだって今ごろ!」
魅音「ライちゃん、落ち着いて…。」
月「…そうだな。僕達が落ち着かなきゃな……。沙都子は、なんて?」
梨花「……自分からボクたちに助けを求めるつもりはなさそうなのです…。」
魅音「耐えれば、悟史が帰ってくると思ってるんだよ…。」
月「……じゃあ、ここでいま何かを言っても無駄か…よし、僕に考えがある」
レナ「?」
月「この村を根底から変えてやるのさ!」
リューク『なんだこの熱いライト……』
月「さて、村人達と北条家の確執を取り除いて、園崎お魎さんを篭絡して力を貸してもらって、次は児童相談所への抗議を始めるわけだけど…」
レナ「…展開が早すぎる気がする。」
月「僕は器用だからね」
魅音「……うちの婆っちゃをメロメロにするなんて…。」
月「僕はルックスもイケメンだからね」
魅音「……婆っちゃと二人きりで何してたの?」
月「沙都子…頑張れよ…」
梨花「あとはどうするのですか?」
月「児童相談所の前に村人をごっそり引き連れてデモろう。僕の父に協力して貰って色々なことに目を瞑ってもらって、そして園崎の議員に手を回して貰う。あとは……いや、ここからが難しい」
魅音「? どういうこと?」
月「沙都子から助けを求めて貰わないと、結局のところは何の解決にもならないってことさ。だから、ここから沙都子をどう説得するか…だ」
梨花「でも…それが出来るのなら最初から問題が起きていない気がするのです…。」
月「いや……そうでもない。こうやって手を尽くしたのは僕たちからのアピールの意味がある。『僕たちは最善を尽くしている。あとは沙都子が手を伸ばすだけだ』ってね。
もちろん全ては僕の理屈の上でのことだ。上手くいく保証なんてない。
でも、僕は僕の打ち立てた理屈なんかよりも、これまで皆が沙都子と一緒に歩んできた時間、楽しかったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、全てひっくるめて、沙都子を動かすに足るものだと信じている。そこに込められた魂を信じている。
だから……あとはよろしく頼むよ。僕に出来るのはここまでだ……」
魅音「……ライちゃん……。」
梨花「後は…私たちの仕事…。」
リューク『…………』
羽入「…………。」
梨花『……ライトは、そう言っていたわ……。ねぇ沙都子、私たちの絆は、こんなことで崩れてしまうようなものなの…?』
鉄平(jdさjふぉ…(訳:不必要なことを言わないで下さいよ…))
沙都子「……………。」
梨花「私たちは、出来ることを全てやった! あなたは!? 本当にそのまま待っているつもり!? 自分が何もしないことを、悟史の不在の所為にして…! いつまでそうしているのよ! あなたがこちらへ来たいと思えば、すぐにでも全て終わりに出来るのよ……!」
沙都子「…………て…。」
梨花『!』
鉄平「!?(訳:!?)」
沙都子「助けて! 私は……!」
鉄平「fdそいsfふぉ!!(訳:あなた、ふざけないでください)」
沙都子「あっ! 痛っ…!」
鉄平「ぐぁ! …ふぉ!?(訳:ぐぁ! なんだ!?)」
沙都子「あ……!」
月「沙都子!」
大石「まったく…うちの人間のより先に北条氏を拘束したら警察の格好つきませんよ…んっふっふ。」
総一郎「ライト…よくやった!」
リューク『ライト…マジでどうしちまったんだ? らしくないぞ……まぁ、これもまた面白だけど…』
羽入「ライト…かっこいいのです。」
月「帰ろう。みんな待ってる」
刑事A「先に病院に……。」
沙都子「いいえ…みんなの顔を見てからにしたいですわ…。」
月「…そうか…じゃあ僕と沙都子は後部座席に座ろうか。二人でイチャイチャしよう」
沙都子「な、何を言ってるんですの! ライトさんは助手席に座ってください! わたくしなら大丈夫ですわよ!」
刑事B「さ…さあ行こう。」
刑事A「今日は交通量が激しいなぁ。」
月「そうですね。……沙都子」
沙都子「はい?」
月「本当に身体は大丈夫なんだな?」
沙都子「もう…何度も言わせないでくださいませ…。」
月「ほら、顔にゴミがついてるぞ」
沙都子「あ…どうも…。! あ…ああ!!!」
月「! どうしたんだ!?」
沙都子「いやああ! 化け物!!」
刑事B「あ! ドアを開けちゃ……! あああ!」
月「沙都子!!!」
月(あの日から何度も足音を感じるような……。気のせいなのかもしれないが…。もし気のせいじゃなかったら危険だな…。リュークの反応から見て僕の気のせいだと判断したが……。……仮に死神だとすれば、リュークの姿が見えているはず。
では、人間と死神の両方を意識して行動できるなら…。リュークに気づかせずに動けても不思議じゃない。……だがなぜボクの後をつける? 監視しているのか? 何のために? 死神でも所有者でも、僕をいつでも殺せるはずだ。
……。もし、僕がこの村に仇なす存在か否かを見極めているとしたら…。僕に怪しいそぶりがあれば、村を守るために僕を殺す。くそ、僕が誰かに命を握られるなんて…。何か方法はないか…。僕は雛見沢にとって有益な人間であるとアピールする方法…)
総一郎「ライト」
月「父さん? どうしたんだ?」
総一郎「お前には話しておこうと思ってな…。実は北条鉄平という男が……」
月「……。……なんだって!?」
月(…使える…)
リューク『つまり、お前はいもしない死神と、憑かれた人間に怯えてここまで大掛かりな芝居をうったってことか?』
月「仕方ないだろ? 僕は死神なんてものと出会ってから日が浅いんだ。普通、人間界にどの程度潜伏しているものなのか、なんて分かるわけがない」
リューク『まあそれもそうか……。それで、色々とワケが分かんないんだが…』
月「村人の殆どを巻き込んだのは、ノートを持った人間が誰か分からなかったからだよ。あれだけ集めればあの中にはいるだろうとタカをくくったんだ」
リューク『北条家と村を仲直りさせたのもその為か…』
月「それだけじゃないけどね。扇動されて行動を起こそう、っていう人間は、得てして直情的なものなんだ。もしも僕に心動かされて沙都子を助けよう、と思ったらその時点でスティール(鉄平)の名前をノートに書いてもおかしくない。
前に説明したが、雛見沢には『綿流し後には人が死んでもおかしくない』という不思議な空気がある。つまり綿流し前に鉄平を殺すということは、そういう雛見沢特有の空気にあまり触れていない人間がノートを持っていることになる」
リューク『かなり絞れるってわけか…まあ、全部お前の勘違いだったんだけどな』
月「言うなって…。でも、もしもノートを持っている人間が村に害のある者を殺すんじゃないかと考えたとき、焦ったよ」
リューク『なんで?』
月「リュークが知恵留美子を殺したからだろ!」
リューク『あ、ああ…そうだったな…忘れてた。……で、でもアレだな。グチャグチャになった沙都子を抱きかかえて泣き叫んだあの演技は見事だったな…。さすがライト……。ん? あの大騒ぎがノート持った奴へのアピールなら、沙都子を殺したら元も子もなかったんじゃないか…?』
月「沙都子をノートに書いて殺したんならね」
リューク『え? ……』
月「沙都子には車の中でノートの切れ端に触らせて、リュークの姿を見せただけさ。当然おびえる。病気の所為もあるし、しかもあんなことの後だ…まともじゃいられない。だからシートベルトをつけなくてもいい後部座席に座らせたんだ。それで僕が助手席に座れば、僕が何もしていないことと、沙都子が車から飛び降りた非が僕に無いことを二人の刑事が証明してくれる。
飛び降りる前に沙都子が取り押さえられる可能性の方が高いし、そもそも飛び降りるかどうかも賭けだった。でもまあ、成功したね。正直な話、あの時点で沙都子が死のうが生きようがどちらでも良かったんだ。死神と所有者に接触できれば、後はどうにでもなる」
リューク『…そんな面倒なことしなくても、普通にノートで殺せばよかっただろ?』
月「馬鹿だな。デスノートは殺す人間の本来の寿命に関係なく効力を発揮するんだぞ? もしノートで殺したら、沙都子の寿命はまだ残ってるのに死んだ……つまり、ノートを持っている僕らが殺したってことが分かってしまうじゃないか。
ノートで殺したわけでもない、本当に偶然に事故で死んだ沙都子のために泣く僕…。もう誰がどう見たって信用していい対象だろう」
リューク『なるほど……で、鉄平は殺さなくていいのか?』
月「おいおい……鉄平の前科は知らないが、今回やったことと言えば虐待程度だろ? そんなのを今の段階でいちいち殺してたら僕が神になるための計画が狂ってしまう。新世界の神は寛容さも持ち合わせているんだよ」
リューク『………で、だ。例の足音だが……俺がたてた物音なんじゃないのか?』
月「……あっちゃー……」
リューク『ライトはおっちょこちょいだなー』
月「めんごめんご(爆笑)」
ひぐらしがなくですの