貴子ED。卒業の翌年の夏(大学2年)。貴子視点。過去のSSとはつながりがあったりなかったり。

ギャグなので深く考えないように。前スレ550のSSを読むときの約束だ!

海に行こう!
思いつき編

「海に行こう!」

夏休みが始まった日。完全に我が家と化している鏑木家にやってきたまりやさんが言い出した。

「また、唐突だね。まりや」

ちょっと呆れ顔の瑞穂さんがアイスティのグラスに手を伸ばしながら言った。

彼女に脈絡とか前後の話のつながりとかって言うのを期待する方が間違っているような気がしないでもない。

「でも、いいアイデアではありますわね」

7月なのに連日30度越えの猛暑、アスファルトも溶け出すような都内から脱出して海水浴、と言うのはナイスなアイデア。

「紫苑さまや奏ちゃんや由佳里も呼んじゃってさ。うちの別荘で1週間くらい」

別荘かぁ・・・厳島の家でもありましたわね・・・ろくな思い出はありませんが。

「ちょっと待ってよ。紫苑さんは良いけど、奏ちゃんや由佳里ちゃんを呼んだら、僕が女装して恵泉に通ってたのがばれるんじゃない?」

少し慌てた様に瑞穂さんが言う・・・そういえば、瑞穂さん1回、プールで泳いでたはずなんだけど・・・あれ?

「あぁ、それ、奏ちゃんと由佳里にはばれてるわよ」

「ぶーーーーーーー」

さらっと言い切るまりやさんの言葉に、瑞穂さんが盛大にアイスティを噴出す。私の顔にもちょっと掛かったが、正面に座っていたまりやさんは凄い事になってる。

「瑞穂ちゃん汚いなぁ・・・」

「何で!?」

「そりゃ、貴子と瑞穂ちゃんの愛の交わりを一部始終余すことなく全て聞いちゃったんだから、気が付いて当たり前じゃない」

「ぶーーーーーーー」

今度は私がアイスティを吹いてしまった。テーブルの1つの側に私と瑞穂さんが座ってて、その対面にまりやさんが座っているので、まりやさんは再びアイスティで顔を洗う事になった。

聞かれてたのは知ってたけど、余すことなく一部始終ですって!?

「貴子!あんた、私に恨みがあるわけ?」

「色々ありますわよ!!」

(編注:幼馴染同士がお互いの黒歴史をえぐりあう醜い争いが20分ほど続いたと思ってください)

  

<回想シーン>

瑞穂の部屋の前、耳をドアに押し付ける不審者三名。とてもお嬢様学校の女学生とは思えない。

「これ以上続けたると・・・貴子さんにひどい事、してしまいそう」

「・・・してください・・・ひどいこと・・・」

不審者の一人、御門まりやが聞こえにくい・・・と思うと、もう一人の不審者、上岡由佳里がこそっりと紙コップを自室から持ってきた。親指を立てて彼女の行為を称える他の不審者二名。

聞かれてるとも知らない馬鹿ップル二人の行為はエスカレートし、ついに聞かれてはいけない一言を言ってしまう。

「これが・・・男の方の・・・なのですね」

「やばっ!」と叫びそうになるまりや。そのまりやの口を二人が絶妙のコンビネーションでふさぐ。

演劇部在籍の不審者、周防院奏がパントマイムで「それはおいて、今は黙って聞きましょう」を的確に表現する。それに由佳里も盛大に頷く。

</回想シーン>

  

「と、いうわけでばれちゃったものは仕方ないから、全部説明して、二人にも瑞穂ちゃんの秘密を共有してもらった、ってわけよ」

真っ白に燃え尽きている瑞穂さんを横目に、まりやさんが楽しげに説明している。

「あはは・・・あはは・・・あの二人にまで変態女装男だった事がばれちゃってたんだ・・・」

瑞穂さんは今にも蝶々を追いかけて、明後日の方向に走り出しそう。流石にかける言葉がありませんわね・・・

「そう言う訳だから、奏ちゃんや由佳里を呼んでも問題はないってわけよ」

「じゃぁ、それは良いとして、まりやさんのお宅の別荘ってどこにあるんですの?」

「瀬戸内海の小さな島よ。岡山まで車で行って・・・」

「まりやさん以外の運転ですわよね?」

まりや車(命名私)は嫌。死んでも嫌・・・って言うか、死ぬから嫌。

「あっ、だったら、僕が運転するよ。どうせ、6人にもなったらまりやの車じゃ無理だし。車は父さんに借りれると思うよ」

あら、復活なさいましたわね。まだ、顔に縦線が入ってるような気がしますけど。

「何でそこまで私の運転を嫌がるかな・・・」

自覚がないのが一番怖いんです。

  

二日係でこれだけ・・・調子悪いなぁ(仕事しろよ、俺)

神が降りてこないorz