貴子ED後。日付の指定は特になし。瑞穂視点。特につながりはないが、漏れの書いたSSを読んでからだと消費税分くらいは余分に楽しめるかも

(Untitled 2)

締め切られたカーテンの隙間から、赤い夕日が差し込んでいる。

アルバイトは休みで、父も今夜は帰ってこないとなれば、もう、やる事は一つなわけで・・・

「んっ・・・瑞穂さん・・・」

貴子さんの鼻に掛かった甘い声が聞こえる。貴子さんは僕の手を強く握り、僕はその手を握り返す。

白い乳房に玉のような汗がいくつも浮かんで流れ落ちる。その頂点にある薄桃色の乳首にチュッと軽くキス。

「ヒャッ!」

ピクンと貴子さんの体が軽く跳ね上がる。貴子さんの女性に触れると、そこはすでに滴るほどに濡れて居て・・・

「今日は・・・その・・・だから・・・危ない・・・から・・・」

消え入りそうな声、貴子さんは恥ずかしそうにシーツをつかんで顔の半分を隠してしまう。

その仕草を可愛いなと思いながら、ベッド下に隠してあるスキンの箱に手を伸ばす。

手をつないだままなので、変な格好になってしまったのが悪かったのかな?ぴきん、と腰に違和感が・・・

そのまま固まってしまう僕。

「どうか・・・なさいましたか?」

軽く息を整えながら、貴子さんが不思議そうに顔を覗き込んでくる。羞恥と快感で朱に染まった顔が可愛い・・・けど、僕はそれ所じゃなくて・・・

  

「ぎっくり腰、ですね・・・」

裸のまま、シーツで胸元を隠している貴子さんがあきれた声を出している。ちなみに僕はベッドの下に手を伸ばした形で固まったまま。

1ミリでも動くと腰に激痛が・・・

「亡くなった父が落とした財布を拾おうとしてなったことがありますわ」

「いや、貴子さんのお父さん、生きてるし・・・思いっきり。」

「そうでしたっけ?最近お会いしてないので、てっきり亡くなったものだと・・・」

惨いです、いくらなんでも・・・貴子さん。

「ところで、いつまでベッド下を覗き込んでるんですか?」

「したくてしてるわけじゃありません」

動けないんです、マジで。

「仕方ないですわね。どっこいしょ・・・」

繋がったままの手を引っ張り上げてくれる。ちょっと乱暴な引っ張り方、腰に激痛が走る。

「痛いです、痛いですってば」

本気で涙が出る。心なしか引かれる腕の逆関節が決まってるような・・・

「あら、ごめんなさい。わざとではないんですのよ?」

あまりにもうそ臭いお言葉、ありがとうございます。

何とかベッドの上にまで戻り、貴子さんの横に寝転がる。手はつないだまま。腰は痛いけどちょっと幸せな気分。

「・・・・・・」

貴子さんがジトーという漫画的擬音がぴったりな表情で僕の顔を見下ろす。

「ど・・・どうかしましたか?」

無言で僕の前髪をめくり上げ額を平手打ち。ぺちんぺちんという小気味のいい音がする。

「痛いですよ。貴子さん」

軽い平手打ちだから、あまり痛くはないけど・・・

「・・・・・・・・・」

心なしか力がこもってきてるような・・・

べこっ!油断しきっていたみぞおちにグーがめり込む。

「げほっ!」

くぅ・・・今のは殺意があった!殺意が絶対あったって!

「その幸せそうな笑顔が許せなかっただけです」

恋人が幸せそうだったら、殺意を抱くんですか?!貴女は。

と、言いたい所だが、前と後ろからの激痛に僕は一言も声を出せなくなっていた。

お腹を抱えながら、パクパクとしゃべれない口を動かす。彼女はふてくされたように、赤い顔をして明後日の方向を向いている。

僕は5分ほど、貴子さんの横顔を見ながらもだえ苦しんでいた・・・ふと、彼女が怒っている原因が思いついた、ので、それを口に出してみた。

「あの・・・もしかして、エッチが途」

言い切る前に顔を真っ赤にした彼女の右ストレートがみぞおちに叩き込まれた。

  

美しい花園のある川が・・・あっ、女装した僕が立ってる。もしかして、あの方は母様?

  

「母様にお会いしてきました」

「不用意な一言が死を招く事を忘れないで頂きたいですわね?」

不用意な一撃で恋人を撲殺し掛けないでください。お願いですから・・・

夕日は完全に沈みきり、窓からは街灯の明かりが差し込んでいる。ベッドに寝転がったまま目覚ましに視線を向けてみると、時間は7時を指そうとしている。

「そろそろ食事にしないといけませんね・・・」

「罰です、おごってください」

貴子さんはにこりと微笑み、僕の額に唇を重ねてきた。それをくすぐったそうに受け止める。機嫌は直ったかな?

「いいですよ。どこにします?」

「そうですわね。近くに新しい中華のお店が出来たそうなので、そこは如何ですか?」

いいですよと、ベッドの上で中腰になって固まる僕・・・やば・・・

貴子さんはそんな僕を冷たい目で見つめて居る・・・

「もしかして、立てない・・・とか?」

ゆっくりと顔を貴子さんの方へ動かし首を上下に動かす。

「仕方ないですわね・・・」

彼女は裸のまま四つんばいで僕の体を越えてベッドを降りる。すでに半分弱が貴子さんの服で占領されているクローゼット、そこを開いて中から下着と若草色のワンピースを取り出す。

「ホカホカ亭のお弁当でいいですか?それとついでにシップも買って来ますから」

「ごめんなさい、お願いします」

「それじゃ、すぐに帰ってきますから」

といって彼女は出かけて行った。・・・電気くらいつけていって欲しかったんですけど・・・暗いなぁ・・・しくしく。

  

最近では1時間を「すぐ」って言うんですね・・・ホカホカ亭も薬局も歩いて5分くらいなのに・・・

「少しお弁当屋さんが混んでましたから」

「少し・・・ですか?」

「はい、少し、ですわ」

ニコニコニコニコ

「ところで、貴子さんは食べないんですか?」

気のせいだと思いたいんですけど、髪がラーメン臭いですよ?

「ええ、空腹ではありませんから・・・」

ニコニコニコニコ

「・・・新しいお店、美味しかった?」

「はい、塩ラーメンと焼き餃子が非常に・・・はっ!」

しまった!という顔をする貴子さん。貴子さんは新しいラーメン屋さんで塩ラーメンと焼き餃子、僕は海苔弁。ふふふ・・・この海苔便、なんだかしょっぱいや。

「涙を流して悔しがる事ですか・・・」

ぎっくり腰で寝込んでるときに、恋人が自分だけでラーメン屋に行った男の気持ちは、ぎっくり腰で寝込んでるときに、恋人が自分だけでラーメン屋に行った男にしかわからないよ。

この海苔弁が美味しいのがまた悔しい。

「成人式前にぎっくり腰になる恋人を持った女の気持ちは、成人式前にぎっくり腰になる恋人を持った女にしか判りませんわよ」

「おじさん臭いです」

「貴子さんだって、さっき、どっこいしょ、とかって言ってたくせに・・・」

「不用意な一言が死を招く・・・と、お教えしたはずですが?」

拳を握って息を吹きかけるなんていう古典的な事はやめてください。

「食事が終わったんなら、うつ伏せになってください。シップを張りますから」

プラスティックの弁当箱をゴミ袋に入れてうつぶせになる。あっ・・・動くと痛いなぁ・・・

ちなみにエッチの最中になったのだから、当然、僕は裸のまま。立ち上がれないんだから、下着も着れない。

貴子さんがシーツをめくると、当然のように背中からお尻まで全部丸見えで・・・

いつまで経っても、シップのひんやりした感触が来ない。どうしたのかな?

「どうかしましたか?」

「相変わらず、いやみなくらい白い肌ですわね・・・キメも細かいですし」

「あの・・・恥ずかしいので早めに張ってくれませんか?」

出来れば早急に張って、シーツをかけて欲しいんですが・・・

しかし、その願いは無視され、さらにお尻を撫で回してくる。

「ちょ!な・・・何するんですかっ!?」

「たまには無抵抗な瑞穂さんの体をたっぷりと可愛がって差し上げようかと・・・」

「余計なサービスはしてくださらなくて結構ですから・・・本当に」

本気で腰が痛いんですから。今されたら死んでしまいます。

「たまにはこういうのも良いのではありませんか?」

頬を赤く染めた貴子さんが僕の顔を覗き込んでくる。貴子さんの栗色の髪(ラーメンの匂いつき)が僕の顔を優しくなでる。

この顔は本気で犯る(やる、と読んでください)気の顔だ。

抵抗の言葉をつむごうとする僕の唇に貴子さんの唇が押し付けられる。

「んっ・・・クチュ・・・チュパ、ぬちゃ・・・」

どちらの口から音が漏れているのか判らない唾液の音が響く。ねっとりとした貴子さんの舌が僕の口内で僕の舌と絡まる。

その間も貴子さんの指は僕のお尻を優しく愛撫し、割れ目へと滑り込んでくる・・・

唾液を交換し合うような長い口付け・・・どちらかともなく唇を離すと、二人の間に唾液の橋が架かって落ちる。

「はぁはぁ・・・こういう時・・・は・・・こう言うんですか?」

「えっ?」

「口じゃ嫌がっても、体は反応してますよ。って・・・」

クスクスと笑いながら、貴子さんは僕の唇をぺろっとひと舐めする。

「おじさん臭いですよ、そういうの・・・」

「だから、不用意な一言は命取りなんですのよ?」

するっとお尻の割れ目をなでていた指先が僕の中に滑り込んでくる。

「!!!あっ・・・あぁぁ・・・」

き・・・きもちわるぅ、お腹の中で何か動いてる!

「クス、素敵な表情ですわよ?瑞穂さん。本当の女性みたいです・・・」

うっとりとした表情で微笑みかけてくる。

「痛い・・・し、なんか・・・気持ち悪い・・・」

「こういうのは、初めてですわよね?」

初めてじゃなきゃ、ぶっ殺す、と言うような顔は辞めてください。初めてですけど・・・

「答えてください、瑞穂さん」

クニクニと器用に動く指先が、中の何処かに触れた瞬間、僕の腰は僕の意思に反して大きく跳ね上がった。

「ひゃぅ!ひっ・・・」

あわてて、コクンコクンと何度も首を上下に動かす。

「この辺ですか?」

指が中で動いて、先ほどの場所を探し始める。貴子さんも当然初めての経験なので、狙った所に指を運べるはずもなく、指先は感じる部分とそうでない部分を何度も行き来する。

感じる部分を指先がなでるたびに体が跳ね上がり、なんだか情けない声を上げてしまう。

「可愛いお声ですわよ?瑞穂さん」

僕の顔をまじまじと見つめていた貴子さんの顔が引かれ、ペタンと僕の右太ももの上に座り込んでしまう。

その脚の間はすでに十分に熱を持っていて、下着の上からでも判るほどに濡れていた。

ゆっくりと腰を動かし、太ももに女性自身をこすり付けてくる。その動きにあわせるように中に入っている指が動いて、僕の感じる部分を探し出そうとしている。

「瑞穂さん、腰、浮かしてくれますか?」

もはや、拒否など出来るはずはなくて、言われるままに腰を浮かしてしてしまう。

貴子さんは太ももの上から、ふくらはぎの方へと体を動かして、僕の中から指を引き抜き、代わりにペニスに絡める。

ゆっくりと貴子さんの唇が、お尻の割れ目に触れ、舌の先が開きかけた部分をナメクジのように舐め上げる。

それはふくらはぎにこすり付けられる薄絹越しの女性自身の感触と、ペニスをしごかれる快感と合わさって、僕の頭を白く染め上げていく。

貴子さんの唇からこぼれた唾液が、ペニスの方にまで滴り、先端からあふれた蜜と貴子さんの手の中で交わり、ネチャネチャという水の音を立てる。

その音は僕の太ももにこすり付けられる貴子さんのあそこから響く音と同じで、自分が犯されていると言う感覚をさらに高めていく。

二人の甘い吐息混じりの嬌声が部屋の中にこだまし、その声はさらに二人の心を高ぶらせていく。

僕のペニスは貴子さんの手の中でビクンビクンと痙攣し始めて、僕のふくらはぎを挟み込む貴子さんの太ももに力がこもる。

「貴子さん・・・出る・・・出ちゃい・・・ます」

「いい・・・ですわよ。瑞穂さん・・・出して・・・ください・・・」

吐息に混じる二人の声で、お互いの絶頂が近い事を知る。貴子さんの手と腰の動きはさらに早くなって・・・

二人の悲鳴のようなあえぎ声が響き渡り、僕は貴子さんの手のひらに熱い精を吐き出し、崩れ落ちてしまう。

貴子さんも僕の体の上に崩れ落ちて、荒い吐息を僕の背中に吹きかけている。

「はぁはぁ・・・」

二人の吐息のタイミングが重なる。貴子さんは僕の股間から手を引き抜いて、まじまじと指に付いた精液を見詰めて、ぺろっと一舐め。

「たくさん出ましたね?瑞穂さん・・・」

耳元まで体をずらし上げ、そっと囁いてくる・・・

「・・・・・・腰が痛いです・・・」

「あっ・・・忘れてましたわ」

「シップ張ってください。それと・・・シーツの上に出したのが・・・気持ち悪いんですけど」

はいはい、と苦笑しながら、貴子さんは僕の腰にシップを貼り付ける。そして・・・

「シーツ換えますから、どいてくれますか?」

「へっ?」

「だから、シーツ・・・どいてくれないと換えれませんが・・・」

立てないんだけど・・・だから、さっき、貴子さんに置き去りにされたわけだし・・・

「仕方ありませんね・・・」

そう言うと貴子さんはシーツを抱えて部屋を出て行こうとする

「あの・・・どこに?」

「客間に布団が余ってますから、今夜はそこで寝ます」

スタスタ・・・

帰宅するって言う選択肢はないみたい・・・って言うか、本当に勝手知ったる他人の家ですか?貴子さん

  

そして、僕はその日一晩、冷たくなったシーツの上で、一人、痛い腰を抱えて寝ました・・・しくしく

(おしまい)

  

なんか、苦労した割にイマイチなできだなぁ・・・orz

エロシーン、恥ずかしかった(爆